お金と職場のつながり
職場において、お金との関係は切っても切れないものです。業務上のあらゆる行動が費用や原価に直結しています。
例えば、製造業では、仕入れや製造にかかわる直接的な経費もあれば、水道光熱費や備品費などの間接的な経費もあります。職場での活動がお金にかかわっていると言っても過言ではありません。
多くの職場では、お金に関する業務は経理担当者が行なうため、それ以外の人が会社のお金にかかわる機会は限られています。会社の現金や預金通帳を見たことがないという人がほとんどでしょう。
会社のお金は現金や預金だけでなく、切手や定額配送パック、収入印紙、商品券などの換金性の高いものも含まれ、これらは金銭等価物と呼ばれます。
日頃、会社のお金に接する機会が少ない人も含めて、金銭等価物が適正に管理されているか、照明や空調の使用が適切かなど、身の回りのお金に関することを今一度見直してみてはいかがでしょうか。
今日の心がけ◆会社のお金について考えましょう
出典:職場の教養6月号
感想
この話は、職場とお金の関係について非常に現実的な視点から描かれていて、とても共感できました。
特に「会社のお金=現金や預金だけではなく、切手や収入印紙なども含まれる」という指摘は、普段意識の外に置かれがちな領域に光を当てていて、非常に有益です。
職場でのお金の流れを意識することは、単に経理部門だけの仕事ではなく、全社員の意識の問題であり、無駄の削減や業務の効率化にもつながることを再認識させられました。
また、「照明や空調の使用が適切かどうか」といった日常のちょっとした行動にも会社のお金がかかわっているという視点は、誰にでも当てはまることであり、小さな積み重ねが大きなコスト差を生むことを実感させてくれます。
「会社のお金について考えましょう」というメッセージも、個人の行動が会社全体に与える影響を意識させてくれる良い一言で、実践的で心に残ります。
否定的な感想
この話には若干の物足りなさも感じました。
お金と職場のつながりを説明する際、あくまで表面的な話題に留まっていて、より深い問題提起や具体的な事例に乏しい印象があります。
例えば、不正会計や経費の不透明な処理、あるいは経費削減が過剰になりすぎて社員の働きやすさを損なってしまうケースなど、現代の職場におけるリアルな問題への踏み込みがもう少しあってもよかったのではないでしょうか。
また、金銭等価物の説明は興味深いものの、実際の管理体制やリスクの所在、管理の不備が招くトラブルなどには触れられておらず、単なる注意喚起で終わってしまっている印象です。
「考えましょう」と呼びかけるだけでなく、「どう考えるか」「何をすべきか」という次のステップが示されていれば、もっと実践的で説得力のある内容になったように思います。