感銘を受けた朝礼
倫理法人会では、本誌『職場の教養』を使用した活力朝礼を推奨しています。
活力朝礼とは、「生きがいをもって、明るく朗らかに働く」(明朗)、「仲良く調和のとれた職場環境を築く」(愛和)、「お客様・地域発展のためイキイキと働く」(喜働)を目指した、企業が元気になる朝礼のことです。
飲食店を営んでいるMさんは、友人から勧められて「活力朝礼コンテスト」を見学しました。「勉強になるから」と半ば強引に誘われたのです。
当初は仕方なく参加しましたが、いざ本番が始まると舞台にくぎづけになりました。参加企業の社員が一列に並び、声や動作を揃えて経営理念の斉唱や挨拶練習に取り組んでいる姿に感銘を受けたのです。
中には企業独自のメニューで笑いも起こり、心温まる時間を過ごしました。終了後、「貴重な機会をいただきありがとう」と友人に感謝を伝えました。
翌朝から早速、活力朝礼を取り入れたMさん。改善すべき点は多いものの、社員がイキイキと働ける職場環境を築いていきたいと意気込んでいます。
今日の心がけ◆良い職場環境を目指しましょう
出典:職場の教養9月号
感想
Mさんが「活力朝礼コンテスト」を見学し、実際にその熱量や一体感に触れて感銘を受けたというエピソードには、人の心がどのように動くかというリアルな変化が描かれていて印象的でした。
最初は気乗りせず参加したにもかかわらず、その現場での「明朗・愛和・喜働」がMさんの内面に火をつけ、翌日から即行動に移すという決断力には感心します。
感銘が単なる感動で終わらず、実際の行動に直結している点が特に素晴らしい。
これは、「見学」や「体験」が机上の学びを超えて本質に触れる瞬間を生み出すことの証明でもあると思います。
また、今日の心がけである「良い職場環境を目指しましょう」というメッセージが、Mさんの決意と行動にそのまま重なっていて、とても腑に落ちました。
職場環境は上からの指示だけで変わるものではなく、社員一人ひとりの気持ちや行動が織り成す空気感によってつくられるものです。
そのスタート地点として、活力朝礼のような取り組みが機能するのだと感じました。
否定的な感想
このエピソードから感じた違和感も無視できません。
それは「声や動作を揃えて理念を斉唱する」という部分に対するある種の形式主義的な側面です。
規律や一体感を生むことは重要ですが、それが個々人の自由や多様性を損なう形で実施されるのであれば、本質的な活力にはつながらないのではという懸念もあります。
誰かの「こうすべきだ」という形が、職場の文化として過剰に押し付けられると、逆に息苦しさや形式だけの空虚な慣習になりかねません。
また、今回のMさんの変化は極めてポジティブに描かれていますが、現場でそれを受け取る社員の側がどう感じたのかについては言及されていません。
経営者やリーダーの熱意が、現場の声や状態を無視して一方的に進行する場合、「良い職場環境」とは真逆の方向に向かってしまう危うさもあります。
意欲的な導入も、その効果や意義を共有・共感し合うプロセスを持たなければ、真に活力のある場にはならないと感じました。
感想がいまいちピンとこない方は…
「なんかしっくりこないんだよなぁ」「でもなかなか思いつかない…」そんな時は、感想文ジェネレーターをお試しください。
あなたのお好みのテイスト・文字数で職場の教養の感想文を生成できます!