2024年6月13日(木) 指示と復命

組織には、何らかの指示を出す人とそれを受けて実行する人がいます。仕事とは、この両者のやり取りが複雑に重なって進んでいくものといえるでしょう。

その際に大切なことは、仕事の指示や依頼を受けて実行した人が、その結果を指示した人に報告する「復命」です。

復命は復伸ともいい、古くは「返り申し」ともいわれましたが、これを怠ると仕事が滞ってしまい、また仕事の改善の機会を逸してしまうこともあります。

例えば、上司からの指示を完了させたとしても、それを報告しなければ上司は次の仕事の展開が見通せず、新たな命令を下すことはできません。

また、顧客から依頼を受け、それをきちんと成し遂げたとしても、その結果が相手に届かなければ、先方にとっては、完了していないのと同じでしょう。

自らが指名され、ハッキリとした指示を受けたことに対しては、それを実現しただけで終わりではありません。最後の結果報告をもって完了となるのです。

小さな復命が次の仕事へと結ばれ、大仕事につながっていくのでしょう。

今日の心がけ◆結果の報告を徹底しましょう

出典:職場の教養6月号

感想

この話は組織内でのコミュニケーションの重要性を強調しており、特に結果報告が欠かせない要素であることを説いています。私自身、仕事を進める上で報告の重要性を強く感じています。報告することで、上司や関係者が現状を把握し、次のステップに進むための準備が整い、無駄な時間を省くことができます。

また、復命を怠ると仕事が滞るという指摘は非常に的を射ています。私の経験でも、報告が遅れたり、行われなかったりすることで、プロジェクト全体が停滞してしまうことがありました。逆に、適切なタイミングで報告が行われると、次の工程に迅速に移行でき、結果的にプロジェクト全体の進行がスムーズになります。

さらに、この話の中で「小さな復命が次の仕事へと結ばれ、大仕事につながっていく」という点は、特に印象的です。普段の作業が積み重なって、最終的には大きな成果を生むという視点は、日々の業務に対するモチベーションを高めてくれます。どんなに小さなタスクでも、それが全体の成功に繋がると考えると、一つひとつの仕事に対して丁寧に取り組むことが大切だと再認識させられます。

総じて、この話は組織内のコミュニケーションの重要性と、報告の徹底がどれほど大切かを再確認させてくれるものであり、非常に有益だと感じました。日常の業務においても、実践していきたいと思います。

否定的な感想

この話は復命の重要性を強調していますが、その一方で過度に報告を求めることが逆効果になる場合もあります。例えば、報告の頻度が高すぎたり、詳細すぎたりすると、実際の業務時間が報告作業に取られてしまい、効率が低下する可能性があります。特に、報告の内容が重複していたり、重要でない情報が含まれている場合、上司や関係者にとっても負担となります。

また、この話は上司と部下のコミュニケーションが重要であることを説いていますが、上司側の姿勢や対応については言及されていません。部下が適切な報告を行っても、上司がそれを適切に受け取り、フィードバックを行わなければ、結局のところ効果は半減してしまいます。上司の側にも、部下からの報告を尊重し、適切に対応する姿勢が求められます。

さらに、復命の重要性が強調されすぎると、部下が「報告のための報告」を行うようになり、本来の業務の目的や成果が見失われる可能性もあります。報告が形式的なものになってしまうと、実際の業務改善や効率化には繋がりにくくなります。報告の質や内容に対しても適切な評価と指導が必要です。

報告の質と量、そして報告を受ける側の対応についてもバランスを取ることが、組織全体の効率化と成長に繋がるでしょう。