2024年6月28日(金) 大先輩からのメッセージ

高校の同窓会に参加したF氏は、今年八十歳になるという大先輩のS氏から、人が生きていく上での大事なことを教えられました。

テーブルでS氏と隣席となったF氏は、誠実で謙虚な物言いに尊敬の念を抱きました。そして、歓談も半ばを過ぎたころ、失礼かと思いながらも思い切って、「これまでの人生で一番大切にしてきたことは何ですか」と尋ねてみました。

しばらく間をあけてからS氏は、穏やかな声で、「強いて言えば、約束を守ることかな」と語り始め、「どんなことでも約束を守ること、そのことが私のこれまでの人生を支えてきてくれたように思う」と続けました。

その後S氏は、「約束のできる能力を持つ人間は、約束を守ることで、より深い人間に、そして人の信頼に応えられる人間になっていくのだと信じて、これからも生きていく」と言って話を終えました。

F氏は今、大先輩から大きな課題を与えられたのだと受け止め、これからの人生を支えるものを探しています。

今日の心がけ◆人生を支えるものを持ちましょう

出典:職場の教養6月号

感想

八十歳という長い人生を歩んできたS氏の言葉には重みがあり、深く心に響きました。

人と人とのつながりが希薄になりがちな現代社会において、こうした直接の対話が持つ価値というものを深く感じました。人生経験豊富な人からの対面での教えは、書物やインターネットの情報では得られない実感と説得力があると思います。

S氏が「約束を守ること」を人生で一番大切にしてきたと語ったことは、シンプルながらも非常に深い教えだと感じました。約束を守ることは、信頼関係の基本であり、人間関係の土台です。どんなに小さな約束でも、それを守ることで人との絆が強まり、自分自身の信頼性も高まります。現代の忙しい生活の中で、つい疎かにしがちなこの大切な価値観を改めて認識させられました。

また、約束を守ることは他者への誠実さだけでなく、自分自身の成長にも繋がるという視点は、これからの人生をより豊かにするための重要な指針となるでしょう。

私もS氏の言葉を心に留め、誠実さと約束を守ることの大切さを実践していきたいと思います。

否定的な感想

F氏が大先輩のS氏から人生の大切な教えを受ける場面は感動的である一方で、その内容があまりにも一般的すぎて、具体性に欠ける点が気になります。

約束を守ることが大切だというのは多くの人が知っていることであり、特に新しい発見や深い洞察を感じることができませんでした。確かに約束を守ることは重要ですが、それだけが人生を支える唯一の価値観として提示されると、他の多様な価値観や経験が軽視されているようにも思えます。

人生には様々な局面があり、その中で重要な要素は他にもたくさん存在します。また、具体的なエピソードや詳細な背景がないため、なおさら読者にとっては平凡な教訓と受け取られてしまうかもしれません。

もっと実践的で具体的な人生の課題や目標を提示することで、読者にとってもより共感しやすく、実践的な内容になったのではないでしょうか。