商社で営業担当のAさんは、お得意様との商談を翌日に控えていました。
当日、Aさんは予定より三十分早く、いつもの商談場所である先方のオフィスに到着しました。そこで約束の時間まで駐車場で待つことにしたのです。
数分後、先方の社長からAさんに電話がありました。「Aさん、メールでも事前に伝えたけど、いつもの場所ではなくて申し訳ない。ご足労かけるけど隣町の事務所で待っているよ」。
Aさんはその瞬間、血の気がサッと引きました。そして今の状況を社長に伝えたのです。すると「ひょっとしたらと思って電話したんだ。時間に間に合わなくてもいいから、くれぐれも安全運転で来てほしい」と言われたのでした。
商談場所には時間までに何とか到着しましたが、Aさんは顔を紅潮させながら、自らのミスを詫びるとともに社長の心遣いに感謝の言葉を述べたのでした。
〈いつもの場所で商談〉という思い込みが、今回の失敗につながったと反省したAさん。その後、特に確認を要する事案は念入りに行なうようになりました。
今日の心がけ◆確認作業を行ないましょう
出典:職場の教養7月号
感想
Aさんの経験を通じて、確認作業の大切さを再認識させられました。私たちはしばしば、過去の経験や慣習に頼ってしまい、細部の確認を怠りがちです。Aさんのような失敗は誰にでも起こり得るものであり、特に忙しいビジネス環境では一層の注意が必要だと思いました。
どんなに慣れた業務でも、常に最新の情報を確認し、思い込みに頼らないようにすること、また、ミスが発生した際には、冷静に状況を把握し、速やかに対処する姿勢が求められます。
先方の社長の対応は、Aさんのミスに対して冷静に対応し、安全運転を優先させるように配慮しました。ビジネスの場ではミスは避けられないものですが、その際の対応次第で信頼関係がさらに強くなることがあります。社長の寛容さと心遣いは、Aさんにとって大きな励ましとなり、その後の改善に繋がったと感じます。
否定的な感想
まず、Aさんが確認作業を怠ったことは、ビジネスパーソンとしては重大なミスです。メールで事前に伝えられていたにもかかわらず、その内容を見逃してしまうのは、プロフェッショナリズムに欠ける行為と言えます。メールの確認は基本的な業務の一部であり、それを怠ることは責任感の欠如を示しています。
先方の社長の対応についても、一見寛容であるように見えますが、実際にはAさんのミスを軽視しているようにも感じられます。ビジネスの場ではミスに対して適切な指摘とフィードバックが重要です。社長が「時間に間に合わなくてもいいから」と言ったことで、Aさんのミスがあまり重大視されなかった可能性があり、Aさん自身が反省する機会を失ってしまうかもしれません。
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