江戸時代中期、米沢藩は危機的な財政状況となりました。そこで財政健全化と藩の再建を託されたのが、日向高鍋藩から婿養子として迎え入れられた上杉治憲、後の上杉鷹山でした。本日は、鷹山の旧暦の生誕日です。
鷹山が生涯の師と仰いだのが、細井平洲でした。師の教えに「学思行相まって良となす」という言葉があります。書物を読み、話を聴いて学ぶだけでなく、自分で考え、実践することで、初めて本当の学びになるという意味です。
鷹山は、様々な意見に耳を傾け、現地に赴き、自ら質素倹約を心がけました。食事は一汁一菜、衣服は木綿を着用し、率先垂範で財政を立て直したのです。
第三十五代アメリカ大統領のジョン・F・ケネディが就任の際、日本の新聞記者から「日本で最も尊敬する政治家は誰ですか」との質問に、「上杉鷹山です」と答えるほど、世界的にも尊敬を集める人物だったのです。
鷹山のように、人の先に立って行動し、模範を示すという率先垂範を肝に銘じ、発した言葉と行動を一致させる、言行一致でことにあたりたいものです。
今日の心がけ◆率先垂範を肝に銘じましょう
出典:職場の教養7月号
感想
率先垂範は理想として掲げられることが多いものの、実際に実行するのは容易ではありません。鷹山のエピソードを聞き、言葉と行動が一致し、自らが模範を示すことの重要性を再認識させられます。彼の生き方は、現代の私たちにとっても多くの教訓を含んでいます。
鷹山は、財政難という厳しい状況に直面しながらも、自ら質素倹約を実践し、藩の人々を導きました。他人に対して模範となる行動することで、周囲の人々もそれに続くようになるという教訓は、現代のビジネスや社会生活においても重要です。
まずは小さなことから始め、日々の生活や仕事の中で他人のために行動する姿勢を持つことが、率先垂範の第一歩だと思います。鷹山のようなリーダーシップを目指し、自らが変わることで周囲に良い影響を与えられるよう努力していきたいと思いました。
否定的な感想
まず、上杉鷹山の率先垂範の姿勢は確かに立派ですが、それが現代にそのまま当てはまるかどうかは疑問です。現代の組織や社会では、リーダー一人が全ての問題を解決するわけではなく、チーム全体の協力が不可欠です。鷹山のようにリーダーが自己犠牲を払って質素倹約を実践することが、必ずしも効果的なリーダーシップとは言えない場合もあります。
また、鷹山の「学思行相まって良となす」という教えは理想的ですが、これを実践することは非常に難しいです。多くの人が学び、考えることはできても、それを実際に行動に移すことができる人は限られています。特に、現代の忙しい社会では、日々の業務や生活に追われて、自己研鑽や実践の時間を取ることが難しい現実があります。
「発した言葉と行動を一致させる」という結論も、現実的には難しいと感じます。実際に言行一致を達成するためには、個人だけでなく、組織全体でのサポートや環境づくりが必要です。それを実際に実現するための具体的な方法や支援がなければ、ただの美辞麗句に終わってしまう恐れがあります。
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