2024年9月16日(月) 月見

明日、九月十七日は旧暦の八月十五日、「中秋の名月」です。晴れていれば、空に美しく輝く月を愛でて「月見」を楽しむ人も多いでしょう。

月見の風習は平安時代に中国から伝わったとされています。当初は単に月を愛でるだけでしたが、漢詩や和歌を披露し、音楽を楽しむ宴となっていきました。

文学作品にも月見の様子が見られます。例えば『源氏物語』には、都から遠く離れた須磨の地に流された光源氏が、内裏の華やかな月見の宴を思い出す場面があります。他にも『枕草子』などにも月見の様子が描かれています。

江戸時代に入ると月見の風習は庶民にも広がりました。秋の収穫期に重なり、地域によって味や形は様々ですが、団子や芋を備えるようになりました。そしてススキを飾って豊作を祈願するのです。

現代では、スマートフォンなどで撮影した月の画像を送り合い、一緒に月見を楽しむ人もいるようです。時代とともに月見のスタイルも変化しますが、大切なことは、自然を愛でる心の余裕を持つことなのです。

今日の心がけ◆月を見上げてみましょう

出典:職場の教養9月号

感想

忙しい日常の中で、自然や伝統的な行事に目を向けることの大切さを改めて認識させられます。

毎日の帰宅時に1分でも空を見上げる時間を作るなど、小さな習慣から始めて、徐々に自然を愛でる余裕を生活に取り入れていきたいと感じました。

また、スマートフォンで月の画像を共有するという新しい形の月見は、現代的で、でもどこか風情もあって、なんだかいいなと思いました。

否定的な感想

本来深い意味を持っていた月見の風習が、現代では単なる SNS 映えの対象になってしまっているように感じます。スマートフォンで月の写真を撮影し共有するだけでは、本質的な自然との触れ合いや文化的意義が失われているのではないでしょうか。

また、「自然を愛でる心の余裕を持つこと」と言われても、現代の忙しい生活の中でそれを実践するのは非常に難しいです。このような美化された考え方を押し付けられても、現実とのギャップに苦しむだけかもしれません。