2024年10月11日(金) 日本発祥の「EKIDEN」

六月に、イギリスで初めてとなる駅伝大会がオックスフォードで開催されました。主催団体の創立者は「たすきをつないでいく姿は、チームワークや協力し合う姿、困難に立ち向かう努力など日本文化を象徴するものだ」と語っています。

日本では中学生から社会人に至るまで、各種大会がテレビ中継されるほど人気の高い駅伝ですが、海外での知名度は低いそうです。

チームの総合力で競い合うことに加えて、競技場内の周回コースで行なわれる個人競争とは異なり、路面の状態や起伏による高低差などの要素が影響するため、何が起こるかわからないことも人気の理由の一つといえるでしょう。

駅伝を「日本文化を象徴する」と評していることは興味深いものがあります。また、突出した一人の力だけでは勝つことが難しく、どの区間に誰を配置するかによって結果に違いが出る点は、チームで行なう仕事にも通じるものがあります。

それぞれ異なる能力や特徴を持った人々が同じ目的で仕事をするのが職場です。互いの存在を認め合い、一つひとつ確実に成果を上げていきたいものです。

今日の心がけ◆連帯意識を高めましょう

出典:職場の教養10月号

感想

駅伝は個々の能力だけでなく、チーム全体の戦略や配置が結果に大きく影響します。どの区間に誰を配置するか、各メンバーが自分の役割をどれだけ全うできるかが重要となります。

これは組織運営やプロジェクトマネジメントにも通じる考え方であり、個々の才能を最大限に活かしつつ、全体の調和を図る難しさと重要性を示しています。

また、駅伝が持つ予測不能な要素(路面の状態、天候、選手の体調など)は、人生やビジネスにおける不確実性を思い起こさせます。

計画通りにいかない状況でも、柔軟性と適応力を持って対処する姿勢が求められ、このような困難に立ち向かう姿は、人間の強さや精神的な成長を象徴していると言えるでしょう。

異なる背景や能力を持つ人々が一つの目標に向かって努力する姿は、美しく感動的です。個人の力を結集し、連帯感を持って目標に向かう姿勢は、どのような分野においても普遍的な成功の鍵だと思います。

否定的な感想

この話は、チームの総合力や連帯意識を強調する一方で、個人の能力や自主性が軽視されているようにも思えます。

特に職場において「連帯意識を高めましょう」と一方的に呼びかけることは、個々の多様性や創造性を損なうリスクがあります。全員が同じ方向を向くことが必ずしも最善とは限りません。

また、駅伝の不確定要素を人生や仕事に例えるのは、少し強引な印象を受けます。

スポーツの特性とビジネスの現実は異なり、安易な比較は誤解を生む可能性があります。路面の状態や天候といった要素は、個人の努力では制御できないものであり、これを仕事の困難に置き換えるのは適切ではないかもしれません。