2024年11月30日(土) 絵本の日

「絵本の日」は、一九八六年十一月三十日、作家・評論家・翻訳家として活躍した瀬田貞二氏が著した『絵本論』が発行されたことにちなみ、福岡市の民間図書館「絵本と図鑑の親子ライブラリー」が制定しました。

絵本は簡単な言葉と独創的な絵で、私たちを違う世界へ連れていってくれます。幼い頃に親から絵本の読み聞かせをしてもらった人も多いことでしょう。

文字は読めなくとも、耳で聞き、目で絵を見ることで絵本の世界にのめりこみ、何度も「もう一回読んで」とせがんだ人もいるかもしれません。

子供への絵本の読み聞かせは、子供の想像力や言語能力を高めてくれるだけでなく、集中力が身につき、知的好奇心を刺激してくれます。

そしてなにより、絵本という共通の話題で親子のコミュニケーションを促し、絆を強くすることにもつながります。

絵本は子供だけでなく、大人の私たちにも良い影響を与えてくれることでしょう。絵本に触れる機会を作り、心をより豊かにしていきたいものです。

今日の心がけ◆親子の絆を深めましょう

出典:職場の教養11月号

感想

「絵本の日」の由来と絵本が持つ力を語るこのエピソードは、絵本が単なる子供向けの読み物ではなく、親子の心をつなぎ、豊かな感受性や知的な興味を育む大切なツールであることを改めて教えてくれました。

幼い頃の絵本との出会いが、人生においてどれほど大きな影響を与えるかを考えると、非常に感慨深いものがあります。

特に、絵本の読み聞かせが子供の想像力や言語能力を育むだけでなく、親子のコミュニケーションを深める役割を果たすという点には強く共感しました。

絵本を通じて、親が子供に寄り添い、子供が親の声や反応を感じ取ることで、お互いに温かい記憶を作り上げることができます。この「絵本の時間」が親子の絆を強化するだけでなく、成長の中で持続的に影響を与えることは、多くの親にとっての励みになるでしょう。

また、大人にとっても絵本が良い影響を与えるという視点が新鮮です。

簡潔な言葉と独特の絵が組み合わさった世界は、時に哲学的な洞察や深い感動を呼び起こすことがあります。

日常生活に疲れた心を癒し、新たな視点を提供してくれる存在として、大人が絵本に触れる意義を再認識させられました。

否定的な感想

絵本や読み聞かせの素晴らしさを強調する一方で、家庭の現実や多様性に対する視点がやや欠けているようにも感じました。

例えば、親子の時間を十分に取ることが難しい家庭環境や、読み聞かせをする習慣がない家庭もある中で、この話は理想的な状況に偏りがちです。絵本を通じた親子の絆を深める方法は、他にも工夫が必要な場合があるでしょう。

また、絵本そのものの影響を過剰に強調することで、他の形のコミュニケーションや教育の可能性を見落としているようにも感じられます。

絵本だけに焦点を当てるのではなく、子供の成長や親子の関係を育む多様なアプローチについても触れられていれば、より幅広い家庭にとって有益な提案になったかもしれません。

さらに、大人への影響についてももう少し具体的な例が挙げられていると説得力が増したでしょう。

「心が豊かになる」という抽象的な表現ではなく、絵本がどのように大人の視点や感性を変えるのかを、具体的な事例で示してほしいと感じました。