2025年2月8日(土) 尊重する心

尊重する心

現在、日本の人口の約三割は高齢者です。その中で、高齢者が高齢者を介護する「老々介護」が社会問題として取り上げられています。

そして、その中の三割以上は要介護者と介護者の年齢が共に七十五歳以上の後期高齢者同士となっています。互いが不安を抱えながら、生活しているのです。

このような不安な生活が続くと、悲観的になりやすく、互いに責め合う喧嘩にもつながりやすくなります。

だからこそ「日常の小さな喜びに目を向ける」「共通の趣味を見つける」など、互いが笑顔になれる明るい話題作りを心がけることが大切なのです。

また、互いに感謝の気持ちを伝え合い、相手を尊重する心を育むことは、不安を和らげ、双方にとって良い環境を作ることにつながります。

相手の世話をする介護は大変なものです。しかし、私たちは誰もが、将来介護を受ける側になる可能性があります。そのことを理解し、縁あって今があることに感謝したいものです。

今日の心がけ◆感謝を伝え合いましょう

出典:職場の教養2月号

感想

「老々介護」という現代日本の深刻な問題に焦点を当てながらも、ただ問題を指摘するのではなく、介護をする側・される側の双方が前向きになれる方法を提案している点が非常に良いと感じました。

介護は身体的な負担だけでなく、精神的な負担も大きく、長期間にわたるとお互いにストレスがたまり、関係が悪化することも少なくありません。

しかし、「日常の小さな喜びに目を向ける」「共通の趣味を見つける」という提案は、介護生活の中にも前向きな要素を見出すきっかけになります。

また、「互いに感謝を伝え合うことが不安を和らげる」という考え方にも共感しました。

介護の現場では、「世話をしてもらう側」も「世話をする側」も、それぞれに苦しさや葛藤を抱えています。

しかし、「ありがとう」という一言があるだけで、その関係はずいぶんと変わるものです。

高齢者同士の介護では、どちらか一方が絶対的な「支え手」になるのではなく、お互いが支え合う関係を築くことが大切なのだと感じました。

さらに、「私たちは誰もが将来介護を受ける側になる可能性がある」という視点はとても重要です。

今は健康な人も、いずれは支えられる立場になることを考えると、介護に対する意識が変わるはずです。

普段から身近な人への感謝を伝える習慣を持つことで、将来の自分自身の人間関係もより良いものになるのではないでしょうか。

この話を読んで、介護は「特別なもの」ではなく、「誰にとっても関わる可能性のあるもの」だと改めて考えさせられました。

否定的な感想

「日常の小さな喜びに目を向ける」「共通の趣味を見つける」といったポジティブな提案は素晴らしいものの、それを実現するための具体的な方法があまり示されていない点が少し惜しいと感じました。

例えば、身体的な不自由さがある場合、趣味を持つこと自体が難しくなることもあります。

介護を受ける側の健康状態によっては、簡単な外出や会話さえも困難なケースもあるでしょう。

そのような状況で、どうやって「明るい話題作り」をすればよいのか、もう少し具体的なヒントがあると良かったのではないでしょうか。

また、「感謝を伝え合うことが大切」とは言うものの、介護の現場では必ずしもそれが容易にできるとは限りません。

例えば、介護を受ける側が認知症を患っている場合、感謝の気持ちを伝えること自体が難しくなります。

また、介護をする側も、日々の負担に疲れ果て、精神的な余裕を失っているケースも多いでしょう。

「感謝の気持ちを持ちたくても持てない」「わかっていても、つい怒ってしまう」という現実もあります。

そのような人たちにとっては、「感謝を伝えましょう」と言われても、むしろプレッシャーに感じてしまう可能性もあります。

さらに、「老々介護」は制度的な問題も絡んでおり、個人の努力だけでは解決できない部分も多いという点も考慮すべきです。

介護を担う高齢者自身が体力的・精神的に限界を迎えてしまうこともあり、社会全体で支える仕組みが不可欠です。

「家族内で感謝を伝え合うこと」も大切ですが、それと同時に、地域の支援や行政のサービスを活用することの重要性にも触れてほしかったと感じました。

まとめ

「老々介護」という社会問題を扱いながらも、ネガティブな側面だけでなく、介護の中で前向きな気持ちを持つことの大切さを伝えている点は、とても良い内容でした。

特に、「感謝を伝え合うことで不安を和らげる」という視点は、介護の負担を軽減するための重要なポイントです。

一方で、介護の現実として、感謝を伝える余裕がないケースや、身体的な制約によって趣味を楽しむことが難しいケースもあるため、より具体的な対策や社会的支援についての言及があると、さらに実践的な内容になったのではないでしょうか。

「今日の心がけ」である「感謝を伝え合いましょう」は、介護に限らず、すべての人間関係において大切なことです。

普段の生活の中で、小さな「ありがとう」を意識することが、結果としてより良い関係を築く第一歩になるのかもしれません。

介護する側・される側の双方が少しでも穏やかに過ごせるよう、社会全体で支えていくことが求められる時代だと感じました。