天の海に 雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ
この短歌は、飛鳥時代の歌人、柿本人麻呂が詠んだ歌で、「天空の海に雲の波が立つ中を、月の船が星の林へと漕いで隠れていく」という内容です。
夜空を海原に例えたロマンチックなこの短歌からは、自然界の美しさをとらえた作者の優れた感性と芸術性が感じられます。
こうした感性を磨くためには、森林や海だけでなく、身近な自然への感動を味わうことが大切です。例えば、寒い日に太陽へ手をかざして温もりを感じたり、冬を耐え忍ぶ花のつぼみの生命力に思いを馳せたりすると良いでしょう。
最も身近な自然物である人間の体に目を向けるのも面白いかもしれません。意識せずとも動き続ける内臓や緻密に作られた骨格など、自身の体からも自然の偉大さや神秘を感じ取ることができます。
自然や人、物を美しいと感じることができるように、感性を磨く機会を多く持ちたいものです。
今日の心がけ◆自然に触れましょう
職場の教養 2024年2月号
感想
この短歌からは、柿本人麻呂の繊細な感性と豊かな想像力が感じられます。彼の言葉には、天空や自然の美しさを称賛し、その神秘的な姿を詠い上げる情熱が込められています。
この短歌を通じて、自然界の美しさや神秘さに触れることの重要性が伝わってきます。私たちが身近な自然に触れ、その美しさや偉大さを感じ取ることで、心が豊かになり、感性が磨かれることを思い起こさせられました。
また、自然だけでなく、身体の神秘さや偉大さにも目を向けることが大切だという点も示唆されています。自分自身の体からも自然の偉大さを感じ取ることができることに気づかされました。
この短歌を通じて、日常生活の中で自然と触れ合い、その美しさや神秘を感じる機会を大切にし、心豊かな生活を送っていきたいと感じました。