2025年1月11日(日) 物に宿る

物に宿る

毎年一月十一日は鏡開きの日です。正月にお供えしていた鏡餅には歳神様の力が宿っているとされ、これを割って食べることで、歳神様の力を分けてもらい、無病息災を願います。

鏡餅の風習は室町時代に始まったとされ、江戸時代になると武家では、男性が具足に、女性は鏡台に鏡餅を供えていました。

鏡開きでは、鏡餅を木槌で叩いて割りますが、これは神様へのお供え物に刃物を使うのは縁起が悪いとされているためです。さらに「割る」という言葉も縁起が悪いため「開く」という言葉を使います。

日本では、そこにある物をただの物と捉えるのではなく、その背景にある存在を大切にする考え方があり、現代に受け継がれている風習もあります。

仕事でも、一つの業務に対してその先にいるお客様の顔を思い浮かべることで、より一層、迅速かつ丁寧な仕事になっていくでしょう。

誰のための仕事なのかを再確認して、取り組んでみてはいかがでしょうか。

今日の心がけ◆仕事の意義を見直しましょう

出典:職場の教養1月号

感想

鏡開きの風習に込められた「物に宿る力」を敬う姿勢には、日本文化の奥ゆかしさと精神性の高さを強く感じます。

歳神様の力を分けてもらうという行為には、単なる形式や儀式ではなく、生きる力を自然や神といった目に見えない存在から授かるという、非常に深い信仰が込められています。

このような感覚は、現代のスピード優先・効率重視の社会においては忘れられがちな視点ですが、だからこそなおさら大切にされるべきだと思います。

特に「刃物を使わず木槌で開く」「割るではなく開く」という言葉の選び方にも、慎みと美意識が感じられ、言葉を大切にする日本人の感性が表れています。

そしてその精神が、仕事の姿勢にもつながるというメッセージには大いに共感しました。

目の前の業務の背後にいる人々を想像し、その人たちのために尽くすという意識が、日々の仕事に丁寧さと責任感をもたらすのは間違いありません。

「今日の心がけ」の“仕事の意義を見直す”という言葉も、年の初めに自分の立ち位置を見直すきっかけとして非常に響きました。

儀式や風習を単なる伝統として片付けず、その奥にある精神を日々の暮らしに生かしていこうとする視点は、現代にこそ必要とされるものだと思います。

否定的な感想

こうした伝統行事の意義を現代の仕事論に直接結びつけることには、少し強引さも感じました。

鏡餅や鏡開きは本来、宗教的・文化的な文脈の中で育まれてきたものであり、それを仕事への姿勢に結びつけるのは、やや飛躍があるのではないかと感じます。

もちろん精神的な影響を受けることはあり得ますが、あまりにもすべてを「仕事の質の向上」へとつなげようとすると、かえって風習の本質が薄れてしまう恐れがあります。

また、「物に宿る力を敬う」といった考え方も、美しい反面、現代の生活様式と乖離している部分も否めません。

日々大量に消費されていくモノたちの中で、すべてに心を込めて向き合うというのは現実的に難しい側面があります。

むしろ、そのような理想を掲げることで、逆に罪悪感や無力感を感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

伝統や信仰を大切にすることと、それを現代にどう生かすかはバランスが難しい問題です。

何でも現代の価値観や効率と結びつけるのではなく、時にはただ静かにその由来や意味を噛みしめることこそが、敬意を払うということではないかとも思います。

年初めだからこそ、そうした静かな内省を大切にしたい気持ちもあります。

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