ある関西の鉄工所には、筆で大きく書かれた「父」「母」「兄弟」の字が掲示されています。
これはベトナムから技能実習生として働きに来た従業員が書いたもので、離れて暮らす家族のことを思いながら仕事に励む様子がうかがえます。
ベトナムの有名なことわざに、「水を飲んだら水源を思え」があります。水には必ず水源があるように、今の自分がいるのは家族や祖先のおかげなので、感謝の気持ちを忘れないように、との意味が込められているのです。
「飲水思源」という四字熟語もあります。「井戸の水を飲む際には、井戸を掘った人の苦労を思え」という中国の故事に由来する成句で、他人から受けた恩を忘れてはいけない、物事の基本を忘れるな、という戒めの意味があります。
家族はもちろん、勉強や部活動などで指導してくれた先生、職場で仕事を教えてくれた先輩、私たちは多くの人に支えられてきたことでしょう。
感謝と謙虚さを忘れずに、受けた恩を仕事の原動力としたいものです。
今日の心がけ◆恩意識を持ちましょう
出典:職場の教養4月号
感想
この話から感じるのは、人は一人では生きていけないということです。家族や周囲の人々の支えや助けがあってこそ、自分が今の位置にいるということを忘れてはいけないということが示唆されています。
恥ずかしながら「飲水思源」という四字熟語は初めて聞きましたが、その意味はとても深いものだと感じました。自分が当たり前のように日常、享受している恩恵や利益に気づき、それがどこから来ているのかを考えることは、感謝の心を育み、謙虚さを養うのに役立つと思います。これからは、日常の中でこの言葉を意識して、周囲の人々や自然に対する感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思います。
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