2024年4月21日(日) 自愛

手紙やメールの末筆に、相手の健康を気遣って「ご自愛ください」と書き添える人も多いのではないでしょうか。

この「自愛」には、自分の言行を慎む、自重する、という意味もあるのです。『老子』の第七十二章には、「自愛不自貴」という一説があり、「自らは愛しても、自らを貴ばず」と書き下すことができます。

「自らは愛しても」は、自分の内的な感覚の基準は自分にあり、気分の浮き沈みを含め、自分が得た感覚は大切なものだ、というような意味です。

それに対して「自らを貴ばず」は自分の感覚だけでは客観性を欠くので、感覚を絶対視してはいけない、との意味であると考えられます。

私たちも仕事に慣れてくると、勘や感覚に頼りがちになっている場合があります。自分の直観に対して他社の意見を聞いたり、感覚を数値化して比較検討したりすることなども必要でしょう。

そうした姿勢が、自らを大切にする「自愛」につながるのかもしれません。

今日の心がけ◆正しく自分を尊びましょう

出典:職場の教養4月号

感想

この話から、人の心の奥深くを理解し、自分自身をバランスよく知ることの大切さを感じました。「自愛」という考え方は、自分を甘やかすことではなく、自分の行動や感情に責任を持ち、それらを冷静に見ることだったのだと今さらながら理解しました。

『老子』の「自愛不自貴」という言葉は、自分を愛することと自分を過大評価しないことの違いを教えてくれます。自分の感覚を大切にしながらも、それがいつも正しいわけではないと理解し、他人の意見や事実を参考にすることの重要性を強調しています。

この話は、自分自身とどう向き合い、成長していくかの重要性を示しています。仕事や日常生活で、自分の直感にだけ頼るのではなく、物事を客観的に見る必要性を教えてくれます。

「正しく自分を尊ぶ」ことは、自尊心を保ちながらも謙虚さを忘れずに、自己評価と自愛のバランスを見つけることの大切さを思い出させてくれると感じました。

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