2024年4月23日(火) 上司の持論

営業部のTさんは、「先日、訪問したお客様との商談がまとまりません」と、上司に相談しました。

上司は「人間の顔には目が二つ、耳も二つ、鼻は一つ、口も一つ。どうしてだろうね?」と問いかけました。続けて「これは私の持論だけど、話すための口は一つ、それに倍するほどに、よく見る、よく聞くために目と耳は二つあるんだと思うんだ。T君は、先方の話をじっくり聞いてるのかい」と諭されたのです。

その瞬間、Tさんは営業先で、お客様の話を遮り、自分の意見だけを述べている姿が頭をよぎりました。お客様が自分の話を聞いてくれないのは、お客様の話を自分が聞かないからだと気づけたのです。

反省したTさんは、次にお客様を訪ねた時に、話にしっかり耳を傾けていくと、お客様も、歩み寄ってくれて、商談はまとまったのでした。

現在、Tさんは、諭してくれた上司と同じ役職についています。後輩から相談を受けると、「二聞いて、一話す」とアドバイスするTさんの姿があります。

今日の心がけ◆相手の話をじっくり聞きましょう

出典:職場の教養4月号

感想

この話は、コミュニケーションスキルの重要性と、人間関係を築く上での聞く力の価値を象徴しています。

Tさんが自身の行動を振り返り、相手の話に耳を傾けることの大切さを理解した途端、商談の成果が改善されたのは、コミュニケーションの基本原則を適切に適用した結果なのだと思いました。実際は、そううまくいくときばかりではないかもしれないですが、相手の話を聞くことで、相手のニーズや懸念を理解し、それに対応することができるようになります。これは営業のみならず、あらゆる人間関係において重要なスキルです。

また、Tさんがその経験を後輩に伝えることによって、彼の成長だけでなく、組織全体のコミュニケーション文化の向上にも寄与しており、個人の成長と組織文化の改善の両方において、聞く力の重要性を示しています。

最後に、「相手の話をじっくり聞きましょう」というアドバイスは、日常生活においても、人間関係を築く上での素晴らしい心がけです。この話は、相手の話に耳を傾け、理解しようとする姿勢が、成功への道を開くことを教えてくれます。

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