2024年5月9日(木) 公私の境目

「公私混同」という言葉があります。公(職場や学校など)と、私(自宅や趣味の場など)での言動の区別がつかない人や、公私が曖昧な事態を指す言葉です。

公私混同する人は、公の場であっても私的な場と同じように振る舞うため、周囲の人から敬遠されることが多いものです。

また、業務に私情を持ち込むことにより、感情に基づいた判断が増え、職場の雰囲気を悪化させることがあります。このような職場環境は、社員の会社に対する信頼や仕事へのモチベーションを下げ、生産性を低下させる恐れがあります。

一方で、中国には古くから「公私文明」という言葉があります。これは、「公私混同」の対義語に相当し、どんな場でも公と私を明確に区別し、お互いに浸食をしないという意味です。

いつの時代も公私混同する人が絶えないため、こうした訓戒や訓示が生まれたのでしょう。周囲の人と良好な関係性を築くためにも、公私の境界線を見極めたいものです。

今日の心がけ◆公私文明に徹しましょう

出典:職場の教養5月号

感想

この話を聞いて、公と私を適切に区別することの重要性を改めて感じました。特に、職場や学校などの公の場では、私的な感情や行動を抑え、職務に対する責任感を持って行動することが求められます。公私混同が引き起こす様々な問題点、例えば、職場の雰囲気の悪化や生産性の低下などを通して、その境界線をしっかりと引くことの大切さが伝わってきます。

また、「公私文明」という中国の古い概念を紹介している点も興味深いです。公と私を明確に区分し、それぞれを尊重するというこの考え方は、現代社会においても非常に有用です。社会生活や職場での円滑な人間関係を築くためには、この「公私文明」の精神を理解し、実践することが重要だと感じました。

この話からは、個人の行動が集団の環境に与える影響の大きさと、その責任についても考えさせられます。自分自身の振る舞いが、周囲の人々や組織全体に及ぼす影響を意識し、公と私の適切なバランスを見極めることが、職場だけでなく、広く社会生活を豊かにする鍵であるという点を強く感じました。

今日の心がけ「公私文明に徹しましょう」は、ただの作法やルールを超えた、人間関係や社会生活の根本的な原則を示していると思います。それを日々の行動に生かしていくことが、個人の成長はもちろん、周囲との良好な関係性を築く上で不可欠だと強く感じました。