2024年6月4日(火) うだつ

岐阜県美濃市には、「うだつの上がる街並み」として、国の伝統的建造物群保存地区に指定された、江戸時代の情緒たっぷりな街並みが今も保存されており、訪れる観光客を魅了し続けています。

「うだつ」は、屋根の梁の上に立てて棟木を支える柱の「梲」を指しますが、後に「卯建」や「宇立」という漢字が当てられたとする説があります。

「うだつ」は隣家への延焼を防ぐ防火壁や装飾の役割を果たしていました。また、「うだつ」を家に施すには莫大な費用が掛かるため、商家などが財力を示す意味もありました。

「金銭や出世に恵まれない」との意味で使われる「うだつが上がらない」という慣用句は、先人の着眼と発想から生まれたのです。

物事の由来や町の歴史を知ることは、その物への愛着や自分の住む場所を誇りに思う気持ちを涵養し、それらを享受する私たちの人生を、より彩り豊かに変えていくでしょう。

今日の心がけ◆物の歴史を学びましょう

出典:職場の教養6月号

感想

江戸時代から保存されている伝統的建造物群が、今もなお観光客を魅了し続けているという事実は、日本の文化遺産の豊かさとその魅力を改めて感じさせます。

また、「うだつが上がらない」という慣用句の成り立ちについて初めて知ることができました。これまでこの表現は何度も聞いたことはありましたが、その由来について深く考えたことはありませんでした。

「うだつ」が江戸時代の建築の一部であり、それが財力の象徴であったという事実は非常に興味深いです。そこから「うだつが上がらない」という表現になったとのことで、納得がいきました。単なる建築技術を超えた、人々の生活や価値観と密接に関わる文化的要素があることが伝わってきます。

このような知識を得ることで、私たちは自分たちが住む国やその文化に対して深い理解と愛着を持つことができるようになります。また、物事の背景や歴史を学ぶことの大切さを再認識し、より豊かな人生を送るためのヒントを得ることができます。

「物の歴史を学びましょう」という心がけは、過去を知ることが現在を豊かにし、未来への理解を深める手段であることを示唆しており、読む者に対して積極的な学びの姿勢を促しています。

否定的な感想

まず、「うだつが上がらない」という言葉の成り立ちについての説明が表面的に感じられて、もう少し深い歴史的背景や具体的な事例が欲しかったです。

それに、この話は「物の歴史を学びましょう」というメッセージを伝えようとしているのは分かりますが、少し説教くさい印象を受けました。人それぞれに興味のあるテーマや価値観が違うのに、一方的に「こうすべきだ」と言われているようで、反発を感じます。

また、岐阜県美濃市の観光地としての魅力を強調していますが、地元の人々や文化財を守る側の視点が欠けているように思います。観光客が増えることでの問題点や、地元の人々の生活への影響についても触れてほしかったです。

全体的に、もう少しバランスの取れた視点や、深みのある情報提供があれば良かったのにと思いました。