世界には様々な儀式があります。結婚式、葬式、祭りなど、形は異なりますが、それぞれの儀式には意味があります。古い儀式や祭りには、今を生きる私たちには理解できない所作や、火祭りなど危険を伴うものもあります。
結婚式や葬式は法的手続きを経て行なわれることがありますが、実施しなくても法律に違反するわけではありません。
では、なぜ人は儀式を行なうのでしょうか。認知人類学者のディミトリス・クシガラタス氏は、この問いに取り組みました。彼は生体認証センサーや心理測定を用いて、儀式参加者の神経生理学的な影響を調査しました。
その結果、儀式は物質的な効果だけでなく、人々の内面を変革し、社会を形作る重要な役割を果たしていることがわかりました。
私たちが毎朝行なう朝礼も一種の儀式です。仕事モードへの切り替えや、企業の社風を作り上げ、働く人々の心に変化をもたらします。
共に働く仲間との絆を強めるスタートの在り方を大切にしたいものです。
今日の心がけ◆スタートを大切にしましょう
出典:職場の教養7月号
感想
儀式は、人生や時間の流れの中で重要な区切りとして機能し、参加者の心理状態を大きく変化させる力を持っていると思います。
例えば、卒業式は学生から社会人へ、成人式は子供から大人へという人生の大きな転換点を象徴し、参加者の心構えを新たにする機会となります。このような儀式を通じて、人々は新しい段階や役割への準備を整え、心理的な転換を果たすのではないでしょうか。
また、「儀式」というと大がかりなイメージを持ちますが、毎朝目を覚ますためのコーヒーの時間やリラックスモードに切り替えるための入浴の時間など日常の中にも小さな儀式はたくさんあります。
このように考えると、それらを意識的に活用することで、私たちはよりメリハリのある生活を送ることができるのではないかと感じました。
否定的な感想
儀式が社会を形作るという主張は、個人の自由を制限する可能性も孕んでいると感じました。
儀式への参加が強制されることで、個人の意思や価値観が無視される恐れがあります。世界には様々な価値観があり、儀式に価値を見出さない人々や、異なる文化背景を持つ人々がおり、全ての人が同じように儀式の効果を感じるわけではありません。
朝礼の例を挙げていますが、これが本当に効果的な方法なのか、むしろ従業員のストレスや負担を増やしているだけではないかという疑問も浮かびます。
最後に「スタートを大切に」という心がけは一般論としては良いですが、それを儀式と結びつける必然性はないように思います。むしろ、個人の主体性や創造性を重視する方が、現代社会には適しているのではないでしょうか。
朝礼が苦痛で毎日仕事を辞めたいと思っているあなたへ
※本ページにはPRが含まれています。朝礼で人前で話すのが嫌何を話せばいいのか分からない会社を辞めたいほど苦痛そう思っている人は意外とたくさん…