2024年7月19日(金) 気遣い

当事者にならなければ分からないことは多くあるものです。

ある日、Aさんは足を捻挫してしまいましたが、手術が必要なほど重傷ではなく、補助バンドで足を軽く固定してもらい、病院を後にしました。

しかし、その後の生活で外出する際には苦労しました。少し長めの距離を歩くと段々と痛み出し、電車内で長時間立っているとさらに痛みが大きくなります。

ある日、友人と一緒に歩いていると、自分が怪我をしていることを知らない友人は、当然いつも通りのペースで歩きます。普段は自分の方が歩くのが速いAさんでしたが、痛みをこらえながらなんとか付いていく状況でした。

一言言えば済むこととは分かりつつも、なかなか言葉を発せないでいると、ふと〈普段自分は周囲に気を配っていただろうか〉と自問したのです。そして、自分のペースを優先することが多いことに思い至りました。

Aさんは自分が怪我をして初めて、人には伝えられない内情を抱えているものであることを知り、人に優しくありたいと思ったのでした。

今日の心がけ◆相手を気遣いましょう

出典:職場の教養7月号

感想

Aさんが友人と歩いている際、なかなか自分の状況を説明できなかったことは、多くの人が共感できる場面だと思います。言葉にするのは簡単なはずなのに、言い出しにくいという気持ちはとても理解できます。

そのことからも普段の生活の中で見過ごしがちな他人の状況に気づくことの重要性を再認識させられました。いつもと様子が少し違う、顔色が良くない、元気がないような気がするなど、些細な違和感にもっと敏感になるべきだと感じます。

この話から学べる教訓は、他人の見えない苦労や痛みに対してもっと理解を深め、共感することの重要性です。私たち一人ひとりが、相手の立場に立って考え、優しく接することができれば、社会全体がもっと温かい場所になるではないかと思いました。

否定的な感想

まず、Aさんが足を捻挫しているにもかかわらず、友人にそのことを伝えなかった点が問題です。自分の状態を正直に伝えることは、周囲の人々にとっても重要な情報であり、それが欠けると結果として双方にとって不便や不快な状況が生まれます。Aさんが苦しみを我慢するだけではなく、周りに助けを求める勇気を持つべきでした。

また、Aさんが自分の怪我を通じて初めて他人の苦労に気づくという展開も、やや自己中心的に感じられます。普段から周囲に気を配る姿勢が欠けていたことを自覚するのは良いことですが、実際に自身が痛みや困難を経験するまでその重要性に気づかないというのは、やや遅い反応とも言えます。もっと日常的に他人に対する配慮を持つことが求められます。