江戸幕府第三代将軍・徳川家光の乳母、稲葉福という人物をご存じでしょうか。江戸城の本丸大奥の中心的な役割を担うようになり、後に後水尾天皇から「春日局」という名前を授かった女性です。
本来、「局」とは、宮中や貴人の家に使える女官などの私室を差し、江戸時代では将軍家や大名家で高い地位にある女性に与えられた敬称です。
春日局は大奥での細かな決まりや作法などを作り上げ、また関係が悪くなっていた朝廷と幕府の仲立ちをするなど、将軍家光を献身的に支えました。
翻って私たちの職場をみると、それぞれの立場や役割があって業務が行なわれています。どんなに華やかな仕事でも、裏方の支えがあって成り立つのです。
勤続年数が長く後輩を指導する立場にある人は、相手に熱心に向き合うあまり、時に厳しくなってしまうこともあるかもしれません。
部下や後輩のおかげで業務が成り立っていることへの感謝を忘れず、先輩として丁寧な指導を行なっていきたいものです。
今日の心がけ◆謙虚に業務に臨みましょう
出典:職場の教養8月号
感想
春日局のような強い女性リーダーが存在したことは、現代に生きる私たちにも多くの教訓を与えてくれます。彼女の存在がなければ、江戸時代の歴史は大きく異なっていたかもしれませんね。
春日局は、厳しさと優しさを兼ね備えた指導者として、その時代を支えました。私たちも彼女のように、厳しい時は厳しく、優しい時は優しく、バランスの取れた指導を心掛けることで、より良い職場を作り上げることができるのではないでしょうか。
常に感謝の気持ちを持ち、丁寧な指導を行うことで、部下や後輩も安心して業務に取り組むことができ、チーム全体のパフォーマンスが向上するのだと思います。これからも感謝を忘れず、自分の役割を果たしていきたいです。
否定的な感想
まず、春日局が大奥での決まりや作法を厳格に制定したことで、女性たちが過度に束縛され、自由な行動が制限されたという側面もあったかもしれません。大奥は閉鎖的な空間であり、そこでの厳しい規律が女性たちにとっては過酷な環境を作り出していた可能性があります。彼女の厳しい管理が、結果的に多くの人々にストレスやプレッシャーを与えたのではないでしょうか。
また、春日局が朝廷と幕府の仲立ちをするなどの政治的な役割を果たしたことは評価されますが、その一方で、彼女の影響力が過度に強く、周囲の人々の意見や考えを抑え込んでしまった可能性もあります。強いリーダーシップが必ずしも良い結果をもたらすとは限らず、時には独裁的な態度が組織の調和を乱すこともあります。