公共空間のための芸術・文化作品を「パブリックアート」といいます。
世界恐慌後の一九三〇年代、スウェーデンやアメリカで、苦しい状況にある芸術家やアーティストのために仕事を発注する公共政策として始まりました。
日本でも、駅や空港をはじめ、学校、病院、行政施設、企業、劇場などのパブリックアートスペースに設置されたアート作品を見かけます。
芸術作品にも様々な形態があります。彫刻や壁画をはじめ、自然環境をキャンバスとしたランド・アート。最近はテクノロジーを駆使したプロジェクションマッピングやLEDディスプレーなどもパブリックアートといえるでしょう。
パブリックアートは、公共の空間を美化し、人々に感動を与えるだけでなく、コニュニティーを一つに結びつける役割を持つようになってきたのです。街づくりや地域おこしにおいても大切な要素です。
芸術は私たちの日常に彩りを添え、心にゆとりや潤いをもたらしてくれます。業務が多忙の中でも、時には芸術に親しんでみてはいかがでしょうか。
今日の心がけ◆芸術に親しみましょう
出典:職場の教養9月号
感想
パブリックアートが世界恐慌後に始まったという歴史は、初めて知ることができました。
経済的困難を乗り越えるための創造的なアプローチとして、また、芸術家に仕事を提供する公共政策として、経済だけでなく文化面でも社会に貢献したことが理解できます。
また、日本におけるパブリックアートは、日常の風景に彩りを添え、利用者に新たな視点や感動を与える役割を果たしています。
現代のテクノロジーを駆使した作品についても、アートの形態が多様化している点として注目すべきです。これにより、アートはさらに広い層の人々にアクセス可能となり、コミュニティの結束を強化する手段としての役割が強調されると思います。
ビジネスマンとして多忙な日々を送る中でも、芸術に親しむことの大切さを思い出させてくれるメッセージは、心のゆとりや創造性を養うためにも非常に価値があると感じました。
否定的な感想
まず、日本におけるパブリックアートは、必ずしもすべての人にとって魅力的ではないかもしれません。個々の好みや文化的背景によって、アート作品が受け入れられない場合もあり、さらに、設置場所や作品の選定が不適切であると、地域住民の反感を買うことも考えられます。
また、テクノロジーを駆使したアートは新鮮ではありますが、技術に依存しすぎることで、作品が一時的な流行に過ぎないと見なされるリスクがあります。これにより、持続可能性や作品の長期的な価値が疑問視されることもあります。
最後に、芸術に親しむことが推奨されているものの、日常生活や仕事の忙しさを考慮すると、実際に芸術に触れる機会が限られている人も多いでしょう。このメッセージが現実的でなく、理想論に過ぎないと感じる人もいるかもしれません。