2024年9月25日(水) 心の回復力

「レジリエンス」とは、回復力やしなやかさを意味します。

当初は物理学で使われていた言葉ですが、現在ではビジネスや医療、教育など様々な分野で注目されています。この場合、逆境や困難、強いストレスを受けてもそこから立ち直る、「心の回復力」を指します。

レジリエンスが高ければ、仕事や人間関係で問題に直面しても、それらを乗り越え、成長に繋げることができます。反対にレジリエンスが低ければ、心が折れて立ち直れず、極端な場合には退職するような事態にもなりかねません。

レジリエンスを高めるには、小さな事でも成功体験を積み重ね、自信をつけていくことです。何事も「自分はできる」と成功を信じて実行しましょう。

また、物事を多面的に捉え、前向きに思考することです。例えば、上司から叱られた場合、〈自分に期待をかけて指摘してくれた〉と考えてみましょう。

失敗やトラブルの経験は、教訓になるとともに、精神的にも自身を成長させます。逆境に打ち勝ち、さらなる挑戦を重ねていきましょう。

今日の心がけ◆逆境に打ち勝ちましょう

出典:職場の教養9月号

感想

私たちは日々、予期せぬ困難や挫折に直面します。そんな中で、しなやかに立ち直る力を持つことは、単に仕事や人間関係を維持するだけでなく、人生を豊かにする鍵になると感じました。

小さな成功体験を積み重ねることの大切さは、私自身の経験とも重なります。以前、新しいプロジェクトに挑戦した際、最初は不安でいっぱいでしたが、小さなタスクを一つずつ達成していくことで、徐々に自信がついていきました。この経験から、「自分はできる」という信念を持つことの重要性を学びました。

また、上司からの叱責を肯定的に捉え直す例は、単に楽観的になるということではなく、状況を客観的に分析し、そこから学びや成長の機会を見出す姿勢だと理解しました。この考え方を日常生活に取り入れることで、ストレスや不安を軽減できるのではないでしょうか。

私たちは往々にして失敗を恐れがちですが、それを避けるのではなく、むしろ積極的に挑戦し、そこから学ぶことで、精神的にも実力的にも成長できるのだと気づかされました。

今後は、困難に直面した際に、それを乗り越えるチャンスとして捉え、自分のレジリエンスを高める機会として活用していきたいと思います。同時に、周囲の人々のレジリエンスを支援し、互いに高め合える関係性を築いていくことも大切だと感じました。

否定的な感想

確かに回復力や適応力は大切ですが、この概念が現代社会で過度に強調されることには問題があると思います。

まず、レジリエンスを高めることに重点を置くあまり、社会の構造的な問題から目を逸らしてしまう危険性を感じます。

例えば、過酷な労働環境や不公平な待遇といった本質的な問題に対して、個人の「心の回復力」で対応しようとするのは、根本的な解決にはならないと思います。むしろ、不当な状況を受け入れてしまう風潮を助長する可能性があります。

「失敗やトラブルの経験は教訓になる」という点も、やや安易な考え方だと感じます。確かに学びはあるかもしれませんが、失敗によって取り返しのつかない損害を被ることもあります。「逆境に打ち勝つ」ことだけを強調するのは、時として無謀な挑戦を促してしまう可能性があります。