2025年8月11日(月) 登山のごとく進む

登山のごとく進む

昔から「継続は力なり」と言われるように、一度始めたことを繰り返し続ければ、ゆくゆくは目標の達成や実力の向上につながっていきます。

このことは多くの人が知っていますが、実際に目標を立てて最後までやり抜くことができる人は、どれほどいるでしょうか。

物事は一気にできることばかりではありません。毎日、地道にコツコツと取り組まなければ、達成できないこともあるでしょう。例えば、外国語の習得や資格取得などは、その典型ではないでしょうか。

では、どうすれば一度始めたことを継続できるでしょうか。そのコツの一つは、三日坊主になっても諦めずに再びスタートすることです。何度も繰り返すことにより、自然と継続日数が増えていきます。

目標を立てても計画通りに進まない時は〈昨日できなかったからこそ今日〉と気持ちを切り替え、山を登るように一歩一歩進んでいきましょう。その積み重ねが、目標の成就や実力の向上へつながっていくのです。

今日の心がけ◆コツコツと続けましょう

出典:職場の教養8月号

感想

この話は、登山に例えた「継続の力」のたとえがとても印象的で、心に深く残りました。

「継続は力なり」という言葉は耳にする機会が多いですが、それをただの格言としてではなく、現実の行動にどう落とし込むかという点まで踏み込んでいるのが素晴らしいと感じました。

特に、「三日坊主になっても再スタートすればいい」という考え方は、多くの人が救われる言葉だと思います。

一度挫折しても、それを失敗とせず、むしろ継続への一歩と捉える視点は、柔軟で優しい励ましです。

また、「昨日できなかったからこそ今日やる」という心構えには、時間の流れに対して前向きに立ち向かう力を感じました。

過去を悔やむのではなく、今日を活かすという姿勢は、目標達成への健全なメンタリティを育ててくれます。

「地道な努力」が、いつしか力になると信じるそのメッセージは、今まさに迷いや焦りを感じている人々にとって、静かに背中を押してくれることでしょう。

否定的な感想

この話のアプローチには、やや理想主義的な面も見受けられます。

「継続さえすれば結果はついてくる」という前提が、すべての人に当てはまるわけではありません。

現実には、努力を積み重ねても必ずしも成果に結びつかないケースや、継続することで心身が消耗してしまうこともあります。

「継続=美徳」という価値観が過度に強調されることで、自分を追い詰めてしまう人もいるのではないでしょうか。

また、「昨日できなかったからこそ今日やる」という前向きな表現は美しいものの、それが逆に「昨日やらなかった自分はダメだ」という罪悪感につながるリスクも含んでいます。

人には波があり、立ち止まること自体が必要な時期もあるという観点が欠けているようにも思います。

目標への道のりを「登山」に例えるのは分かりやすいですが、必ずしも全員が登りたい山を持っているわけではないという視点も、もう少し加えてほしかったです。