2025年8月29日(金) 道理に従う

道理に従う

K氏の還暦祝いに出席したA氏は、同席していた先輩から、K氏とのエピソードとともに非常に重要な話を聞くことができました。

高校時代からの親友である先輩とK氏は、社会人となって十年ほど経った頃、お互いの生き方について語り合う機会がありました。その時、二人はこれから先ずっと守るべきことを約束したのです。

その約束とは、物事を判断する際、正しい筋道である道理と個人的感情がぶつかる場合は、ためらうことなく道理に従うというものでした。その時、K氏は「感情にばかり従うと、人間の精神は崩れていく」と力説したそうです。

現在の職場で一つの部門を任されているA氏は、この大切な心構えを教えてもらったことに感謝しつつ、いくつになっても人生に真摯に向き合おうと努力している二人への尊敬の気持ちが高まっていくのを感じました。

A氏は、自分の中で誇りに思えるような人生の確かな基軸を持つ人間にならなければならないという思いを強くしました。

今日の心がけ◆人生のモットーを見つけましょう

出典:職場の教養8月号

感想

この話には、人生を貫くうえでの強い芯を持つことの大切さが込められていて、とても胸に響きました。

特に「感情にばかり従うと、人間の精神は崩れていく」というK氏の言葉は、経験から滲み出た重みを感じます。

人はどうしても感情に流されやすいものですが、その場の感情に任せた判断は後々後悔を生むことが多い。

だからこそ、正しい筋道である「道理」を基準にするという姿勢は、誠実さや責任感を人生に刻み込む行為なのだと思いました。

還暦を迎えてもなお、自分のモットーを守り続けるK氏や先輩の姿は、ただの成功者以上に「人としての尊敬」に値します。

そして、その姿を目の当たりにしたA氏が「自分も確かな基軸を持ちたい」と強く思えたこと自体、とても価値のある経験でしょう。

人生は迷いや揺らぎの連続ですが、こうした信念を心に刻むことが、結果的に自分らしい生き方を築く土台になると感じました。

「今日の心がけ◆人生のモットーを見つけましょう」は、単なる教訓ではなく、実際の生き様から導かれた説得力あるメッセージだと受け取りました。

否定的な感想

「道理に従う」という姿勢があまりに強調されすぎると、人間らしい柔らかさや温かみを損なってしまうのではないかという懸念も覚えました。

道理と感情がぶつかる時、常に道理を優先するのは確かに筋が通っているかもしれません。

しかし、人間関係の多くは必ずしも「正しいかどうか」だけでは測れず、時に感情に寄り添うことが、かえって人を救ったり、状況を良い方向に動かしたりする場合もあります。

そこを切り捨ててしまうと、冷徹で人間味のない判断になりかねないと思うのです。

また、人生のモットーを「絶対に曲げないもの」として持ち続けることは立派ですが、その硬直さが自分や他者を苦しめることもあるのではないでしょうか。

時代や環境が変わる中で、かつての「道理」が今も通用するとは限らない。

むしろ、柔軟にモットーを見直すことが、より人間的で成熟したあり方のようにも思えます。

「人生のモットーを見つけましょう」という言葉が、単に強固な一本の軸を持つことではなく、時に軸を調整しながら進む柔らかさを含んでいたら、より多くの人が救われるのではないかと感じました。

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