2024年4月20日(土) 聴き切る

Kさんの勤める介護施設には、様々な人が入居していて、その中には認知症の人もいました。働き始めて数カ月のKさんは、徐々に仕事には慣れてきたものの、認知症のBさんへの対応には、苦手意識を拭えずにいました。

こちらの意図が伝わらず、相手が何を伝えようと思っているのかも理解できないことに、もどかしさを抱いていました。それ故に、無意識にBさんとの接触を避けるようになっていったのです。

Bさんとの関係性を築けていない現状を先輩に相談すると「理解できなくてもますは聴くことに徹してみよう」と言われました。

アドバイスを受けたKさんは、同じ話が繰り返されても、その度に初めて聞いたかのように相づちを打って話に耳を傾けました。その先にあったのは相手の屈託のない笑顔でした。

心から相手に寄り添う姿勢は、言葉では伝えられない穏やかな感情を相手に与え、良い人間関係を作り上げていくのです。

今日の心がけ◆聴く姿勢を持ちましょう

出典:職場の教養4月号

感想

この話を聞いて、コミュニケーションの大切さと、相手を理解しようとする心がけの重要性を深く感じました。認知症の方とのコミュニケーションは、特に言葉だけではなく、態度や表情、声のトーンなど非言語的な部分も大切になってくると思います。Kさんが最初は苦手意識を持ち、接触を避けていたのは自然な反応かもしれませんが、先輩のアドバイスを受け入れて変わろうとした姿勢はとても素晴らしいと思います。

また、単に話を聞くことの重要性を超えて、相手の話に耳を傾け、その度に新鮮な気持ちで接することで、Bさんが屈託のない笑顔を見せたエピソードは、心からのコミュニケーションがいかに相手にポジティブな影響を与えるかを示しています。これは介護の現場だけでなく、日常生活の中での人間関係においても大切な教訓だと感じました。

「聴く姿勢を持ちましょう」という今日の心がけは、互いに理解し合い、より良い関係性を築くための基本であり、この話からは人と人との繋がりを深めるための大切なヒントを得られたと思います。