2024年5月6日(月) 家事の分担

厚生労働省によると、令和四年の女性の労働力人口は前年から十六万人増えて三〇九六万人となり、労働力人口総数の四四・九%を占めています。

M氏は妻と高校生の息子の三人家族で、妻は十年前から仕事に復帰しました。最近、妻は仕事が忙しいようで帰りが遅く、先に帰宅したM氏が、それまでやったことがなかった洗濯物の取り込みや料理などをする日が増えています。

今週はずっとM氏が慣れない家事に奮闘していますが、息子はゲームに夢中で手伝うそぶりも見せません。〈仕事で疲れて帰ってきて、なぜ自分だけが家事をしなければならないのか〉と苛立ちを感じました。

そんな時、妻が帰宅して「遅くなってごめんね、いま準備するから」と、一休みもせず、すぐに台所に立って夕食の支度にとりかかったのです。

その姿に〈妻はずっと文句も言わず仕事の後に家事をしてくれていたのだ〉とM氏は猛省し、その日以来、帰宅の後先に関係なく家事に取り組んでいます。

家庭でも職場でも、何事も助け合いが大切だと学んだM氏でした。

今日の心がけ◆互いに助け合いましょう

出典:職場の教養5月号

感想

この話を聞いて、現代社会における家庭内の役割分担やジェンダーの問題について考えさせられました。女性の社会進出が進む一方で、家庭内での役割分担が伝統的な枠組みにとらわれているケースも少なくないようです。M氏が家事に取り組むことで、その重要性や大変さを理解し、家族内での協力の必要性を再認識した点は非常に印象的でした。

また、この話は、仕事と家庭生活のバランスを取ることの難しさを浮き彫りにしています。多忙な中でも家庭のために尽くす妻の姿勢や、それを受けて変化するM氏の考え方からは、家庭内での相互理解と支援の大切さが伝わってきます。

この話からは、社会全体でのジェンダー平等の進展だけでなく、家庭内での役割分担や相互支援のあり方についても、もっと積極的に議論し、意識を高めていく必要があると感じました。それによって、より健全で支え合いのある社会が実現することでしょう。