学び合う姿勢
四月に新しく仲間に加わった社員の存在によって、社内に活発な雰囲気が生まれている職場も多いことでしょう。こうした好ましい環境をさらに良くするためには、立場にかかわらず学び合う相互啓発の心の姿勢を大切にしたいものです。
教育哲学者の林竹二氏は、著書『教えるということ』の中で、「子供から学ぶことができるものだけが、子供を教えることができるのです」と記し、教育を可能にする根本の前提は、相手の生命への畏敬であると述べています。
まだ職場の環境に慣れていない新入社員にとって、ベテラン社員の温かな配慮と励ましは、働く上での大きな心の支えとなるはずです。
また、相手が新入社員であっても、スポーツの世界でいう「競技場に立てば皆対等」の精神にもとづき、後輩が話を一方的に聞くのでなく、積極的に自分の意見を伝えるなど、互いに交流する姿勢を忘れないようにしたいものです。
先輩は行動力を発揮すると共に後輩からも学び、後輩は進んで先輩から知識を吸収する姿勢を持つことで、風通しの良い職場へと変化していくはずです。
今日の心がけ◆ 敬いの心を持ちましょう
出典:職場の教養5月号
感想
「子供から学ぶことができるものだけが、子供を教えることができる」という言葉には、ハッとさせられるような重みを感じました。
私たちはどうしても、経験を積めば積むほど「自分は教える側だ」という固定観念に縛られがちです。
でも、このお話を読んで、本当の意味での成長は、相手を自分より下に見るのではなく、一人の人間として心からリスペクトすることから始まるのだと改めて気づかされました。
新しく入ってきた方たちは、既存のルールに染まっていないからこそ、私たちが当たり前だと思って見過ごしている矛盾や、もっと良くできるポイントを直感的に見抜く力を持っています。
その真っ直ぐな視線を「未熟さ」として片付けるのではなく、自分たちを映す鏡として受け入れる勇気を持つことで、職場全体の鮮度が保たれるのではないでしょうか。
「教える」という行為は、実は自分の知識を一方的に分け与えることではなく、相手とのやり取りを通じて自分自身の理解を深め、共に高みを目指すプロセスなのだと思います。
新人の皆さんが持つ新しい感性と、ベテランが培ってきた知恵が、お互いへの敬意という土台の上で混ざり合ったとき、そこには単なる業務上の連携を超えた、人間味のある温かな信頼関係が生まれるような気がしてなりません。
否定的な感想
この「対等に学び合う」という理想を実際の現場で実現するのは、想像以上に難しいことではないか、とも感じました。
特に日本の組織文化の中では、年齢やキャリアの差がそのまま発言力の強さに直結してしまう場面が多々あります。
後輩に対して「積極的に意見を伝えてほしい」と言いつつも、いざ率直な指摘を受けると、先輩側が感情的に反発してしまったり、無意識に「まだ何も分かっていないくせに」と壁を作ってしまったりすることもあるはずです。
また、「競技場に立てば皆対等」という考え方は素晴らしいですが、責任の重さが違う以上、本当の意味でフラットになるのは至難の業です。
こうしたスローガンが、現場の実態を無視した綺麗事として響いてしまうリスクも否定できません。
形だけの「風通しの良さ」を追い求めるあまり、教育する側が本来持つべき厳しさや、指導の軸がブレてしまう懸念もあります。
さらに、新入社員の中には、最初から「教えてもらうのが当たり前」という受け身の姿勢でいる人もいれば、逆に自分を出しすぎて和を乱してしまう人もいるでしょう。
お互いに敬意を持つという精神論だけでは解決できない、個々の性格やコミュニケーションスキルの差、そして組織としての評価制度の壁など、現実的な課題をどう乗り越えていくかという視点も、あわせて議論されるべきではないかと感じました。
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