パリおにぎり
日本人のソウルフードである「おにぎり」が、数年前からパリで流行しています。 「パリおにぎり」とは、日本のおにぎりにフランス独特の具材や調味料を取り入れたアレンジおにぎりのことです。
例えば、パリのサントトリニア教会の目の前にある、フランス人が経営するおにぎり店「ONIGIRIZ」では、「卵とソーセージ」や「トマトと生ハムとオリーブ」など、珍しい具材のおにぎりが並んでいます。
二つ以上の具材が入っていることや、海苔を食べないフランス人向けに作られていることが特徴です。 また、グルテンフリー対応の食品を求める人や、完全菜食主義のビーガンにも対応できることが流行の要因のようです。
私たちにとっては身近で当たり前のものでも、外から見ると新鮮に映り、新たな価値が生まれることがあります。
固定観念や思い込みを見直し、第三者や異なる意見を持つ人の声にも耳を傾け、新たな視点で物事に取り組みたいものです。
今日の心がけ◆異なる視点で見つめ直しましょう
出典:職場の教養3月号
感想
「パリおにぎり」という言葉には、一瞬で異文化の融合が感じられて、とてもわくわくしました。
私たちが日常的に食べているおにぎりが、異国の地で再解釈され、まったく新しい魅力をもって受け入れられているという事実には、日本人として少し誇らしさも感じます。
同時に、「おにぎり」という極めてシンプルな形が、世界の食文化の多様性を受け止める柔軟な器にもなり得るというのは驚きであり、感動でもあります。
フランスならではの具材を取り入れたおにぎりは、単なる和食の輸出ではなく、現地のライフスタイルにしっかり根差しているところが魅力的です。
海苔を使わない工夫や、グルテンフリー、ビーガン対応といった配慮からも、伝統を保ちつつも柔軟に変化し、他者を受け入れる姿勢が感じられます。
これは、私たち自身が自国の文化をどう再解釈し、どう伝えていくかを考える上でも重要なヒントになるように思います。
「今日の心がけ」にあるように、自分の当たり前を一度疑い、異なる視点に身を置くことが、新たな創造や価値を生み出すきっかけになる。
パリおにぎりはその象徴のような存在だと感じました。
否定的な感想
「パリおにぎり」というトレンドに対して、少し複雑な感情も湧いてきます。
文化の輸出や融合は確かに素晴らしい現象ですが、時に本来の文脈や意味が軽視されたまま、表面的にだけ受け入れられてしまう危うさも感じます。
例えば、海苔を省く、おにぎりに複数の具材を入れるなどの工夫は現地適応の一環とはいえ、それがおにぎりという文化の根幹をどこまで保っているのか、少し疑問も残ります。
また、そうしたアレンジの過程で、日本の伝統的なおにぎりに込められた「簡素さ」や「家庭の温もり」といった価値が見えにくくなってしまってはいないかという懸念もあります。
文化が他国で流行する際、どうしても商業的な視点が優先されがちで、そうなると、本来の意味が摩耗していくのではという危惧を覚えます。
だからこそ、異なる視点を取り入れることと同時に、自分たちの文化の本質を忘れずに伝える努力もまた、必要ではないかと強く感じました。
柔軟であることと、軸を持つこと。そのバランスが文化交流には不可欠なのだと思います。