2024年5月24日(金) 見えない相手

仕事を進めていく上では、お互いの考えを伝え、理解し合う話し合いや会議、また、主に一対一で話し合う「対話」といった場面があります。

対話とは、互いが直接向かい合って話をするという意味がありますが、仕事においては、対面状態で意志の疎通を図ることができない場合もあります。

例えば、電話ではお互いの姿が見えません。言葉という音声情報だけを頼りに、相手の言わんとするところを理解しつつ言葉を交わし合っていきます。

また、顔も見えず、声も聞こえず、文字だけでやり取りをするメールに至っては、電話以上に正確な理解力と文章表現が求められます。

電話やメールを用いて、対話と変わらぬコミュニケーションを図るには、①相手のおかれた状況を慮ること、②正確な言葉・文字を用いること、③適切な質問をはさみながら意味を確認し、正確な理解に努めること等が挙げられるでしょう。

顔が見えないからこそ、相手のことを精一杯イメージして、伝えたいことを明瞭に、かつ簡潔に伝え合って、誤解のないよう仕事を進めていきたいものです。

今日の心がけ◆意思疎通を図りましょう

出典:職場の教養5月号

感想

この話を聞いて、コミュニケーションの重要性と、その方法が多様化している現代社会の中での意思疎通の難しさと工夫について深く考えさせられました。

特に、対面でのコミュニケーションに比べて、電話やメールなどの非対面でのコミュニケーションでは、相手の表情や声のトーンなど、非言語的な情報を直接得ることができないため、誤解が生じやすいという指摘は非常に重要だと感じます。それにもかかわらず、話の中で挙げられているように、相手の状況を思いやり、正確な言葉を選び、適切な質問を通じて意味を確認することで、これらの課題を克服しようとする姿勢は、仕事はもちろんのこと、日常生活においても大切にしたい考え方だと思います。

また、顔が見えないからこそ相手を精一杯イメージし、明瞭にかつ簡潔に伝え合うことの重要性を述べた部分は、今日の心がけとして、非常に印象的でした。これは、相手に対する敬意と配慮を持つこと、そして相手との信頼関係を築く上での基本的な態度を示していると感じます。

この話を聞いて、改めてコミュニケーションの質を高めることの大切さを実感しました。そして、日々のコミュニケーションにおいて、意識的に相手の立場を考え、正確な理解と誤解のない伝達を心がけることの重要性を感じさせられました。

否定的な感想

この話では、非対面でのコミュニケーション技術の大切さを説いているものの、実際には対面コミュニケーションに比べて、電話やメールなどの手段では伝えられる情報量や質に限界があり、これらの手段に頼ることのリスクを十分に考慮していないように感じられます。

また、相手の置かれた状況を慮ること、正確な言葉を選ぶこと、意味を確認しながらコミュニケーションを取ることは大切ですが、これらが時には時間を要し、効率性を損なうこともあるという現実も見過ごせません。特にビジネスの場では、スピード感を持って動くことが求められる場合も多いため、非対面コミュニケーションの限界とその対応策についてもっと具体的な提案があれば、より実践的であったと思われます。

さらに、非対面コミュニケーションの技術が向上することで、人と人との直接的な接触や対話の機会が減少し、結果的に人間関係が希薄化するという懸念についても、この話では触れられていません。対話の重要性を説く一方で、対話の質を深め、人間関係を豊かにするための方法にも焦点を当てるべきだったかもしれません。

したがって、この話は非対面コミュニケーションの大切さを説く上で有益な視点を提供していますが、その限界や課題、さらには対人関係の質的な側面についても考慮することで、よりバランスの取れた視点が得られたのではないかと感じます。