2026年4月25日(土) ペースを乱さない

ペースを乱さない

物事を成就させるためには、一度やり始めたら途中で投げ出さないことが大切です。その過程で心がけたいのは「今やるべきことに集中し、落ち着いてコツコツと継続する」ということではないでしょうか。

Aさんは二十歳の時に初めて富士登山に挑戦しました。もともと体力に自信があったため、常に山頂を見ながら駆け上がるように登っていました。

しかし、八合目を過ぎた頃から呼吸が乱れ、やがて休憩しながらの登山となったのです。

そうしたなか、何度目かの休憩中に、目の前を通り過ぎたベテランらしき登山者の姿を見てハッとしたのです。その人は時折足元を見ながら、同じ歩幅で「右、左、右、左」と、歩くペースも呼吸も一定に保っていました。

それを見たAさんは〈この人の真似をしてみよう〉と思い、先を見過ぎず一歩一歩踏みしめながら歩いていくと、やがて呼吸も整い、無事に登頂できたのです。

焦りが生じると、目指すゴールにスムーズに達することができない場合があります。目標に向かう際には、落ち着いて行動する姿勢を保ちたいものです。

今日の心がけ◆コツコツと行なう姿勢を磨きましょう

出典:職場の教養4月号

感想

Aさんの富士登山の体験談を読んで、目標を達成しようとする時の「心の置きどころ」について、改めて深く考えさせられました。

若さゆえの自信から、つい遠くにある山頂ばかりを見上げて焦ってしまう気持ち、私にも痛いほどよく分かります。

ゴールが輝いて見えるほど、今の自分の現在地との距離にやきもきして、つい無理なペースで駆け上がろうとしてしまうんですよね。

でも、それだと結局は途中で息切れして、一番苦しい局面で動けなくなってしまう。

これは登山に限らず、私たちの仕事や日々の学び、人間関係の構築など、あらゆる場面に共通する真理ではないでしょうか。

ベテラン登山者の「右、左、右、左」という一定のリズムは、単なる歩行技術ではなく、自分の限界や今の状態を冷静に受け入れている証なんだろうなと感じました。

先を見すぎて不安になったり焦ったりするのではなく、今この瞬間の「一歩」に意識を全集中させる。

その潔いまでの割り切りが、結果として最も確実に目的地へ連れて行ってくれるというのは、なんだか人生の不思議なパラドックスのようですね。

大きな成果を出そうと気負う時ほど、一度深呼吸をして、自分の足元にある小さな一歩を大切にする心の余裕を持ちたいものです。

コツコツと積み重ねることの強さは、派手さはないけれど、どんな困難をも乗り越える一番の武器になるのだと、Aさんの変化を通じて勇気をもらいました。

否定的な感想

このエピソードを少し引いた視点から見つめてみると、いくつかの危うさや違和感も覚えます。

もちろん「コツコツ続けること」の尊さは理解できるのですが、最初から最後までそのスタイルを正解としてしまうのは、少し窮屈すぎるのではないかとも思うのです。

Aさんが最初に取った「駆け上がるような勢い」というのは、若い頃にしか持てない貴重なエネルギーですし、その失敗があったからこそベテランの歩き方の凄さに気づけたわけですよね。

もし最初から「落ち着いて一歩ずつ」と教え込まれていたら、彼は自分の限界を知る機会も、自分の力で気づきを得る達成感も、これほど鮮明には得られなかったかもしれません。

また、「焦りは禁物」という教訓も、状況によってはリスクを孕んでいるように感じます。

現代のめまぐるしい変化の中では、時には多少無理をしてでもスピードを優先し、一気に勝負をかけるべき瞬間も確かにあるはずです。

常に一定のペースを守ることだけを美徳としてしまうと、チャンスを逃したり、惰性に陥ったりする危険性も否定できません。

山頂を目指すプロセスにおいて、何が何でも「登頂すること」だけが唯一のゴールであり、それ以外の試行錯誤を「遠回り」や「失敗」と切り捨ててしまうのは、少し勿体ない気がします。

落ち着いて行動することは大切ですが、それが行き過ぎて、自分の内側から湧き出る熱量や、無鉄砲な挑戦心まで抑え込んでしまわないように気をつけたいなと感じるのが、正直なところです。

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