2026年5月23日(土)  渋滞の車中

渋滞の車中

日々、明るく過ごすことは多くの人に共通した願いでしょう。

会社員のAさんは休日にキャンプに行きました。家族で楽しく過ごしましたが、帰りに事故渋滞に巻き込まれ、車がまったく動かない状態に陥りました。

最初は渋滞を気にせずに過ごしていましたが、時間が経つにつれ、帰宅の時間や子供たちのトイレなどが気になり始め、イライラが募っていきました。その気持ちが伝わったのか、車内もギスギスした雰囲気になっていきました。

そんな時、短歌を趣味にしている妻が「短歌を詠もう」と提案したのです。キャンプでの出来事などを子供たちと共に三十一文字に表現してみました。

ぎこちないながらも作った作品を一人ずつ発表してみると、キャンプ場での楽しかった思い出に会話が弾み、車内には笑顔が戻っていったのです。

暗くなりがちな状況で気持ちを明るくするには、少しばかりの工夫が必要でしょう。短歌を詠まずとも、好きな音楽を口ずさんだり、映画を観たり、その時々の状況を作文や日記に記すなどして、日々、明るく過ごしたいものです。

今日の心がけ◆ 心を明るくする工夫をしましょう

出典:職場の教養5月号

感想

楽しいキャンプの締めくくりに大渋滞に巻き込まれてしまうというのは、誰しも一度は経験があるような、リアルで胃が痛くなるようなシチュエーションですね。

最初は笑顔でいられても、時間が経つにつれて「いつ家に着くんだろう」「子供のトイレは大丈夫か」と焦りが焦りを生み、車内の空気がどんどん重くなっていく描写には、読んでいてすごく共感しました。

そんな一触即発の空間で、奥さんが「短歌を詠もう」と提案したのが本当に素敵だなと感じます。

スマホの画面に逃げるのではなく、あえて「言葉を紡ぐ」という不便でクリエイティブな行動を家族全員で共有したところがポイントですよね。

キャンプの思い出を三十一文字に凝縮しようと考えるだけで、脳のスイッチが「イライラ」から「楽しかった記憶の宝探し」へとカチッと切り替わったのだと思います。

人間、どうしても目の前の不都合な現実(動かない車)ばかりに意識が向いてしまいますが、ほんの少しのきっかけで、心の焦点を「過去の楽しかった時間」へと移すことができる。

私たちは環境の被害者になる必要はなくて、自分の心の機嫌は自分で取れるんだということを、この奥さんの機嫌の取り方は優しく教えてくれている気がしました。

否定的な感想

このエピソードを少し冷静な視点から見つめ直してみると、全員が全員、この解決策で救われるわけではないかもしれないな、とも感じてしまいました。

というのも、車内の雰囲気がすでに「ギスギス」している段階で、誰か一人が「短歌を詠もう!」と提案するのは、実はかなり勇気がいることですし、状況によっては火に油を注ぐリスクもあるからです。

特に運転中で心身ともにすり減っているAさんや、お腹が空いて限界を迎えているかもしれない子供たちからすれば、最初は「そんな気分じゃないよ」と余計に心を閉ざしてしまう可能性も十分にあります。

今回はたまたま家族全員がその提案に乗ってくれる優しい関係性だったから大団円を迎えられましたが、一歩間違えれば、無理にポジティブになろうとする姿勢自体が、周囲への無言の圧力になってしまう怖さも孕んでいるような気がします。

日常のイライラをクリエイティブに解消するというアイデア自体は素晴らしいのですが、まずは「あー、本当に動かないね、イライラしちゃうよね」と、全員のネガティブな感情を一度しっかり共感して受け止めてあげるステップが先にあっても良かったのかもしれません。

無理に明るく振る舞うことが、時に誰かの疲れを置き去りにしてしまうこともあるのではないかと、少し考えてしまいました。

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