讃岐の山々
香川県北部に広がる四国最大の讃岐平野には、飯野山に代表される円錐形の「おむすび山」と、屋島のように細長く平らな山が点在しています。
屋島は、風化しやすい花崗岩の上に硬い安山岩溶岩が重なった「メサ」と呼ばれる地形です。侵食によって周囲の柔らかい部分が削られることで、現在の姿が形づくられています。
一方、飯野山のような「おむすび山」は、地下のマグマが地表へ上昇する通路で固まった安山岩が花崗岩を貫き、その後の浸食にも耐えて形を残した山です。
約一四〇〇万年前の火山活動と、そこから続く長い年月の浸食がつくり上げたこれらの地形には、私たち社会人にも学ぶべき示唆が隠されているようです。
職場においては、自然の地形と同じように外からの変化に影響を受けやすい部分と、どれほど環境が変わっても揺らがない部分が存在します。
その両面を正しく見極め、自らの強みを磨き続ける姿勢こそ、日々の仕事に確かな力をもたらす真の学びなのではないでしょうか。
今日の心がけ◆ 変化に耐える力を磨きましょう
出典:職場の教養5月号
感想
讃岐平野の独特な景観から、人間の生き方や組織のあり方にまで思考を広げさせてくれる、とても深いお話だと感じました。
普段何気なく眺めている山の形が、1400万年という気の遠くなるような時間のなかで、削られながらも「残るべくして残った硬い部分」なのだと知ると、自然の営みのダイナミズムに圧倒されると同時に、不思議な愛おしさが湧いてきます。
この自然のプロセスを職場や自分自身に置き換えて考えてみると、胸に刺さるものがあります。
日々の仕事の中で、市場のトレンドや組織のルール、人間関係など、私たちの周りには常に「変化の風雨」が吹き荒れています。
その中で、周囲に合わせて柔軟に変えていくべき「柔らかい部分」と、どんなに叩かれても絶対に譲れない自分の核となる「硬い部分」が誰しもあるのではないかと思いました。
すべてを頑固に突き通そうとすれば、かえって脆く崩れてしまうかもしれません。
逆に、すべてを周りに合わせすぎれば、自分の形を失って平坦になってしまいます。
時代の変化に削られながらも、最終的に自分だけのユニークな強みが「おむすび山」のようにぽつんと、しかし力強く残る。
そんな風に、年月を経て洗練されていく生き方を目指したいなと、静かに勇気をもらえるお話でした。
否定的な感想
この自然の地形の成り立ちをそのまま人間の成長や仕事の教訓に当てはめることには、少し危うさや強引さもあるのではないかと感じました。
山が削られて現在の形になったのは、あくまで受動的な結果であり、数百万年規模の物理的な現象に過ぎません。
これを「変化に耐える力を磨こう」という精神論に結びつけてしまうと、ともすれば「どんなに理不尽な環境や厳しい状況であっても、じっと耐え忍ぶことこそが美徳である」という、古い根性論のように受け取れてしまう気がします。
現代の目まぐるしいビジネス社会において、ただ風雨に耐えるようにじっと佇んでいるだけでは、時代の変化に取り残されてしまうリスクの方が高いのではないでしょうか。
また、職場の環境やシステムが「削る側の風雨」だとすれば、それに耐えうる硬い芯を持つことだけを個人に求めるのは、少し酷な気もします。
本当に大切なのは、環境の変化をただ受け止めて耐えることではなく、時には自ら環境を変えるために動いたり、新しい場所へ移動したりするような、能動的な選択肢を持つことだと思います。
自然の山は動くことができませんが、人間は自分の意志で動くことができます。
「耐える」という受容的な姿勢を強調しすぎると、個人の主体性や、変化に柔軟に適応していくしなやかさが見失われてしまうのではないかなと、少し冷めた視点で考えてしまいました。
感想がいまいちピンとこない方は…
「なんかしっくりこないんだよなぁ」「でもなかなか思いつかない…」そんな時は、感想文ジェネレーターをお試しください。
あなたのお好みのテイスト・文字数で職場の教養の感想文を生成できます!