継続力を高める
何か新しいことを始めても、それを継続させるのは難しいものです。
例えば、スポーツジムに通い始めたものの、途中で挫折した経験を持つ人もいるでしょう。その要因のひとつに、始めるまでの工程の多さが挙げられます。
荷物をまとめて車に乗り込む、受付を済ませてウェアに着替え、器具の負荷を設定するなど、トレーニングを始めるまでには、多くの準備が必要です。
物事を続けられるかどうかは、意志の強さだけで決まるものではありません。工程が多いほどハードルは高くなり、始めた頃の意欲も、次第に薄れていきます。
そこで有効なのが、生活の中で無理なく続けられる仕組みをつくることです。例えば、月に一冊本を読むと決めている人は、電車に乗ったら本を開く。片付けが苦手な人は、寝る前の五分間だけ片付けてから休む、といった具合です。
日常生活の行動の一部として取り入れることで、新たなことを始めるための準備に伴う負担は軽減されます。
工夫や仕組みを味方につけながら、無理なく自己を磨く習慣を身につけていきましょう。
今日の心がけ◆自分を磨く習慣を身につけましょう
出典:職場の教養7月号
感想
この文章を読んで、何かを続けられるかどうかは「根性」や「意志の強さ」の問題ではなく、続けやすい環境をつくれるかどうかが大きく影響するのだと改めて感じました。
新しいことを始めるときは意欲に満ちていますが、その気持ちは時間とともに少しずつ薄れていきます。
その変化を自分の弱さだと責めるのではなく、人はそういうものだと受け止めたうえで仕組みを工夫するという考え方には、とても現実的な説得力がありました。
特に印象に残ったのは、読書や片付けを日常の行動と結び付ける例です。
「電車に乗ったら本を開く」「寝る前の五分だけ片付ける」といった小さな約束は、どれも特別な努力を必要としません。
大きな目標ばかりを掲げるよりも、小さな行動を毎日の生活に自然に組み込むことのほうが、結果として長く続くのだと感じました。
成長とは、一度の大きな挑戦ではなく、小さな積み重ねによって形づくられるものなのかもしれません。
また、この考え方は勉強や運動だけではなく、仕事にも通じる内容だと思いました。
効率よく成果を出している人は、能力だけでなく、自然と行動できる仕組みを持っていることが少なくありません。
自分を変えようと気負い過ぎるよりも、自分が続けやすい環境を整えることのほうが、長い目で見れば大きな力になるのだと感じました。
毎日の生活を少し工夫することが、自分自身を磨き続ける一番確かな方法なのだと思える文章でした。
否定的な感想
この文章は習慣化の大切さを分かりやすく伝えていますが、続けられない理由を「工程の多さ」にやや絞り過ぎている印象も受けました。
実際には、仕事や家庭の事情、体調の変化、精神的な疲れなど、習慣が途切れる理由はさまざまです。
そのため、仕組みを作るだけで解決できる問題ではない場合もあることに触れられていれば、より現実に即した内容になったように思います。
また、紹介されている例は実践しやすい一方で、比較的取り組みやすい内容に限られています。
資格取得や長期的な運動習慣のように、どうしても時間や準備が必要になる目標もあります。
そのような課題に対して、どのように工程を減らしたり、習慣化へ近づけたりするのかという具体的な工夫も示されていれば、さらに参考になる文章になったのではないでしょうか。
さらに、「自分を磨く習慣を身につけましょう」という結びは前向きですが、習慣を維持できなかったときの考え方にはあまり触れられていません。
途中で中断してしまっても、再び始めればよいという柔軟な視点が加わっていれば、読者は失敗を恐れずに挑戦しやすくなったように感じました。
継続だけではなく、やり直す力についても語られていれば、より多くの人の背中を押す内容になったのではないかと思いました。
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